書店大プッシュ本!!
数日前に取次(問屋)からFAXがきた。内容は、今度の「しかけ本」紹介だった。
その本は、『誘拐ラプソディー』双葉文庫 荻原 浩著
どうもこのところ景気が思わしくなくご他聞にもれず書店業界も日に日に下降線を辿っているばかりだ。
こんなマイナス思考のときほど是非ポジィティブになれる本に出会うことだと思うのだが・・・。
取次がしかけ(積極的に読者に働きかけていくこと)を提案してきたことで中小書店がどれだけついてこられるか踊れるか?
これは、あくまで読者に関係ない内部問題なのだが・・・・。
レジ前でボゥッ~と待っていても読者はスルーしていくだけだからということらしい。
スーパーでも入り口付近に山積みしてPOPをつけたり、試食させたり、安さや新鮮さ味などお客様に分りやすく表示していくのである。
ところが本は、どうしても趣味の世界で好みが分かれる。
私は、あまりミステリー好きでない。好みの作家は、すぐ買って読み出すが歴史小説など見向きもしない。仕事だから著者や書名等は一応覚えているが・・・・。
さて今回の本のあらすじは、
★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。。・゜゜・。。・゜★゜・。。・゜゜・。。・゜☆゜・。
主人公伊達秀吉(だてひでよし)は、金なし家なし女なし、あるのは借金と前科だけのダメ人間。そんな秀吉を雇ってくれているオヤジさんをなぐってお金を奪い、あげくに仕事の車までかっぱらって家出!
何度も死のうとあれこれやるが弱気な秀吉は、ことごとく一歩手前で挫折。
ところが盗んできた車(軽のワゴン)に飛んで火にいる虫のごとく「大金もちのガキ・伝助(デンスケ)6歳が勝手に家出してきて車に隠れていた。
そこで秀吉は、死ぬのを止めて「人生一発逆転のチャンス?」とばかり誘拐へとチェンジ!
伝助と秀吉のコミカルな会話に笑わされる。そして実は伝助のオヤジさんは、???
埼玉大宮駅近くの○○組の親分さんだったのだ。本物のヤクザのセガレを誘拐していたなどつゆとも知らず埼玉県内をヤクザさんたちを右往左往させる。
国道16号の私の住む土地や大宮・浦和・七里・越谷・川口・名栗・東北道など埼玉県内縦横無尽を走り回る主人公ととぼけているけどカワイイヤクザの息子伝助とのロードムービーのようなストーリー。
そこにチャイニーズマフィアにまで追われる羽目に。
誘拐したはずの伝助とは友情まで芽生えてしまう?なんて史上最低の誘拐犯秀吉の運命は、??????
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たっぷり笑えてしみじみ泣ける最高の物語です。
荻原氏の懐の深さに感心!
ってもってなぜこの作品を紹介したかといえば地元埼玉がしっかりでてくるのです。
なぜかジモティーのための地元FANのためのお薦め本になっておりました。
まだ寒いこの時期是非お薦めです。
ただいま当店「ミステリーブックフェア2009」をささやかに開催しています。
本屋のオバさん、苦手なミステリーにはまりつつあります。
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